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小さな美術/愛玩彫刻の制作演習 - 2011.10.07 Fri

日本の現代美術/現代アートに限らないのかもしれませんが、鑑賞構造の無い美術作品が多くあります。
むしろ鑑賞構造が無いと言うことで、新しい美術という価値観が成立していると考えているらしいという節がありますが、それは本当なのでしょうか?。

たとえば日本の概念芸術を代表する大アーティストである野村仁の作品には鑑賞構造がありません。
それに対してアメリカの概念芸術を代表するコスースの作品には、芸術としての鑑賞構造があります。

この場合に、どちらが正しいのでしょうか?
あるいは両方が正しいのでしょうか?

芸術作品というのは、多くの論者が指摘しているように、本物の芸術作品と、偽物の芸術作品があるという
2種類の作品があると言うことです。

そういう意味では鑑賞構造のあるものと、鑑賞構造の無い美術作品の2種類があると言えます。

私が関わった作家では、斉藤ちさとさんが、私が関わった作品では鑑賞構造があるのですが、
私が関わらなくなった作品では、鑑賞構造がなくなるという現象を生んでいます。
これもどうしてそういうことが起きるのかという原因を追及すると興味深い事が現れてきます。
斎藤ちさとさんは、科学的に観察することと芸術的な観察を混同している節があるのです。
その事と同様な事が、野村仁氏にも言えて、科学的な探求や視点が、芸術的なるものと、すり替わっているのです。

確かに科学の時代になったので、それまでの宗教美術というものから、科学美術というべきものに変わったことは、
美術史の中で見られることです。
私見を申し上げれば、その早い例は、葛飾北斎です。

彦坂尚嘉という天才か狂人かわからないアーティスト的な視線で言えば、
葛飾北斎は、現実界の眼で世界を観察した優れた芸術家でありました。
その美術は、科学美術を言うべきものなのです。
そして彼の波の絵が影響を与えたクールベもまた、科学美術の偉大なアーティストでありました。

では、この二人の科学美術には、鑑賞構造は無いのでしょうか?
葛飾北斎の浮世絵には、《対話》という鑑賞構造があります。
そしてまた天井画のような大きな建築美術には《驚愕》という鑑賞構造があります。

クールベの波の絵にもまた《対話》という鑑賞構造があります。
そして『世界の起源』という女性の股間を観察した絵にも《対話》という鑑賞構造があります。
『まどろみ』というレスビアン?という名作にも《対話》という鑑賞構造があります。

というわけで、私が見いだす名品には、芸術の鑑賞構造があります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本の芸術状況の中では、実はこの鑑賞構造の形成自体が難しい事になっているようです。
そのことを象徴的に示すのは、岡本太郎の代表作である『重工業』です。
この極彩色の色付き漫画には、鑑賞構造がありません。
この絵は、彦坂尚嘉的に言えば《原-芸術》《芸術》《反-芸術》《非-芸術》《無-芸術》という芸術概念の梯子が無いのです。
つまり率直に言えば、岡本太郎の絵は、芸術では無くて、デザインなのです。
そしてデザインには、鑑賞構造が無いのです。

さて、鑑賞構造を形成できない日本の美術界の中で、
鑑賞構造は、教育できるのか?

さて、そういうわけで、小さな彫刻における、愛玩という鑑賞構造を形成してみようという演習です。

小さな作品だけを作るのは、問題がありますが、
逆に、小さな作品も作れないということにも問題があります。
たとえば辰野登恵子の場合には、大きな絵ばかり描いて、小さな絵を描けません。
描けないというのは、《愛玩》というクレーに見られるような鑑賞構造の意味の深さを理解していないからです。
では辰野登恵子の大きな絵画には《驚愕》という鑑賞構造はあるのでしょうか?
無いのですね。
辰野登恵子の絵画にも、鑑賞構造はありません。
あるのは岡本太郎と同様にデザイン性です。

転じて、アメリカのエリザベス・ペイトンを見てみると、
エリザベス・ペイトンの小さな絵には《対話》という鑑賞構造あります。
小さい絵画に《対話》があって、《愛玩》がないというねじれた鑑賞構造というのが、
はたして良いのか?
というと、そういう例はいくつか見つけてはいますが、私は、疑問であります。
小さな絵には《愛玩》という鑑賞構造が成立している方がうまくいくと考えます。

さてさて、そういうわけで、小さな彫刻における、愛玩という鑑賞構造を形成してみようという演習です。
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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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