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ジェフ・クーンズ/『メイド・イン・ヘヴン(Made in Heaven)』をめぐって(1)校正1 - 2011.10.16 Sun

sattaさんからのリクエストで、ジェフクーンズの作品の芸術分析ですが、チチョリーナとのポルノ写真としてしか見えないの作品『メイド・イン・ヘヴン(Made in Heaven)』を、まず取り上げます。さすがにオープンでは無理なので、有料ブログでやりますのでご了解ください。

ジェフ・クーンズの作品を巡っては、高く評価する人と、悪趣味であるとして低く評価する人が割れていますが、こうした評価の分裂そのものは、液体時代=近代になると「新旧論争」と言う形でヨーロッパでは18世紀以来続いていることなので、ジェフクーンズの作品だけに起きていることでは無くて、時代の構造そのものの問題なのです。

つまり芸術作品について、評価が割れない時代のと言うのは固体時代=前近代特有の構造でした。つまり絶対零度の5万年間、ほぼ同じような生活をしていたアボリジニの生活の中では、美術作品について評価が大きく割れると言うことは無かったのです。同様に5千年間もほぼ同じような絵を描き続けていたエジプト時代にも美術作品についての評価の分裂は無かったのです。時代が、産業革命を経て液体時代=近代になると、価値は分裂して「新旧論争」と言う形で、繰り返し評価が割れて争われるようになるのです。

したがって、1975年・2001年の2度に渡って近代が終わり、時代が気体時代、さらにプラズマ時代という風になると、芸術をめぐる評価は決定的に分裂してしまって、これを解決する方法はありません。1985頃から登場したジェフクーンズは、ここ四半世紀にわたって、非常に過激で高度な技術と高額の資本をかけた美術作品を作ってきていて、私は高く評価しますが、それはその芸術性の高さについての評価でもあります。

つまり人類の文化の温度が上がってプラズマ化すると、実は芸術という質の核の部分が、より純粋になってくるので、それ以前の固体時代の定義や、液体時代の定義では追いつかなくなってきているのです。比喩で申し上げれば、H2Oという水にしても、温度が低い固体時代=前近代では、水は氷になっていて、つまり氷状の芸術を芸術として認識していたのです。温度が上がって氷が溶けて液体の水になると、液体状態の芸術が芸術になります。さらに温度が上がって水が水蒸気になると、気体状態になった芸術が芸術になります。さらに温度が上がって水分子が分裂してプラズマ状になると、芸術の定義がプラズマ状になるので、こうしたプラズマ状のものを認識できない人には分からないものになるのです。

芸術が分からないという日本人の芸術コンプレックスというのは、人類の歴史という視野で、文明の様態が、固体、液体、気体、プラズマと変化してきていると言うことが認識できないという深い認識欠陥に根ざしているのです。さらに言えば、日本人の多くは固体文明=前近代文明の中にいることを選んでいます。そしてその固体的な保守性を芸術として認識しているのです。つまり前近代を愛する骨董趣味を芸術としているのです。
 それは今日の現代美術・現代アートにも潜在する様態の保守性です。

今日の時代がプラズマ状になったからといって、すべてがプラズマ状態になっているのでは無くて、依然として気体状態のものも、液体状態のものも、固体状態のものも、絶対零度で不変に見えるものも、この世界には存在しているのです。ですから価値は極度に多様化しています。すでに述べたように特に日本社会の大半は、依然として固体状態の人々が多くいますし、液体状態を信じている人は中心を占めているのです。ここでも日本の常識は世界の非常識という傾向は続いているのです。

さて、ジェフクーンズの作品の中でも、もっともポルノグラフィティに見える作品についても、興味深い問題が登場します。一つは、芸術か否かという問題。二つには、大きさが大きいのですが、この大きさが無ければ、芸術では無いのか? と言う問題。つまり大きくしたから芸術になったのか? と言う問題。三つには、ペインティングになっているのですが、ペインティングになっているから、芸術に
なったのか? と言う問題。じつはここでも巧妙に、高額になる芸術作品としての要素を獲得しているジェフクーンズの戦略に巻き込まれるのですが、そうした戦略を外して、つまり大きさも、ペインティング性も外してもなお、純粋に視覚的イメージとしてのポルノ表現として芸術か、否か、が問われないと、実は答えにならないのです。

さて、単刀直入にジェフクーンズの作品評価に入ることは、学問的ではありません。まず、伝統的に振り返る事が重要です。性器をむき出しにした表現というのは、固体時代=前近代においては、いわゆるエロ寺に奉納されているような男根や女性性器は、呪術性、宗教性をもったものとして、かなりありふれて存在しています。それ以上にインドのカジュラホには石造りの巨大な寺院の中に、性行為をしている像がたくさんあります。10世紀初頭から12世紀末ごろのチャンデーラ朝時代に、カジュラーホーでは、85ヶ所に及ぶ寺院が建設されています。その中には、さまざまな性行像がみられます。こうした作品は、芸術なのでしょうか。彦坂尚嘉の言語判定法では、これらは芸術なのです。
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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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