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固体の美術で良いのか?/Aさんの芸術分析最終回 - 2011.11.17 Thu

画像がつきませんが、eラーニングの内容をご紹介します。
「ブロマガ前書き」には画像がつけられないシステムなのです。


文章だけでも見ていただくと詳細な分析であることが分かります。

あくまでも《厳密な学問としての芸術》をめざしています。

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【Aさんの芸術分析の続き】

固体の美術である。絶対零度、液体、気体、プラズマの様態が無い。

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Aさんの絵画は、固体の絵画なのです。
ここに古さの原因があります。
固体性がもつ前近代性を、芸術と思っていらっしゃるのかもしれません。
この固体性も、人格構造に連動しているものなので、そう簡単には変化できません。
つまり様態の問題なので、様態変化は人格の様態も変化しないと、本当は達成できないのです。

しかしこれもPhotshopの彩度を操作することで、可視化は出来ます。
彩度を+31上げると液体になります。
+51で気体
+71アップでプラズマになりました。
+91アップで、絶対零度になりました。

反対にやってみます。?100で絶対零度になりますが、
途中は、なにものでもありません。言語判定法での様態判定に対応しないのです。
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【Aさんの芸術分析の続き】

《シリアス・アート》である。《気晴らしアート》では無い。
《ハイアート》である。《ローアート》では無い。
シニフィアンとシニフィエの同時表示。つまりシーニュである表現。
理性脳と原始脳性の同時表示。
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上記については、問題は見つかりません。
良いと思います。
しかしここで《ハイアート》と出るのですが、次の分析では《ローアート》と出ます。つまり主題面から見ると《ハイアート》なのですが、純粋の絵画構造的には「ペンキ絵」の構造をしています。
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【Aさんの芸術分析の続き】

《原始平面》ペンキ絵の作品【B級美術】。
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この原始平面性/ペンキ絵性というのは、一つは絵画を描く技術の問題なのですが、それは人格の構造と深く連動しています。つまり《第6次元 自明性領域》に生きる人格の人は、外部世界に対して「自然的な態度」で見ていて、それ故にペンキ絵になります。
つまり外部を一度『鏡』に写して見る視点をもって生きないと、《透視画面》の絵画を描くことができません。

《第6次元 自明性領域》の人格は、倒錯すると《第8次元 信仰領域》になります。

つまり絵画構造と、人格構造は連動していますので、
これを克服するのは、なかなか難しいのです。しかしピカソもゴッホも、初期はペンキ絵で《第8次元 信仰領域》でした。それが学習の中で変化して偉大な絵画を描くようになったのです。だから美術はおもしろいのですが、日本の場合には、そういう偉大さへのチャレンジ精神が無くなってしまったのです。

芸大に入っている画家の多くは、受験デッサンや受験の油絵では《透視画面》の絵画が描けますが、卒業して制作する作品では、ほとんどの画家が《原始平面》のペンキ絵で《第8次元 信仰領域》になってしまいます。
これも、社会を生きる人格に連動しているが故の問題なので、簡単に解決する方法はないようには見えます。日本社会が腐ってきていて、滅びるという傾向の問題であるとも言えます。

日本の現代アート界は中世に回帰してしまっていると思います。中世はやはり、面白くはないですね。何よりも知的では無い。

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【Aさんの芸術分析の続き】

《原芸術》《芸術》《反芸術》《非芸術》《無芸術》《世間体のアート》《形骸》《炎上》《崩壊》の全概念梯子が無い。

《原デザイン》《デザイン》《反デザイン》《非デザイン》《無デザイン》《世間体のアート》《形骸》《炎上》《崩壊》・・・の全概念梯子がある。

《原大衆芸術》《原イラストレーション》《原シンボル》の概念梯子が無い。
《原-装飾》が無い。
《原-工芸》性が無い。

キッチュであって、芸術では無い。
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美術の下部構造というのは、《装飾》《工芸》《イラスト》の欲望です。
この下部構造の欲望のままに制作されている作品は、膨大にあります。
それらはすべて《想像界》の美術です。
同時に原始的な領域なのです。
基本的に呪術的な領域の表現です。
私はそれをいけないといっているのではありません。

この下部構造を否定して、エジプト美術の領域が登場します。
この否定というのは《象徴界》の成立という形で生まれているのです。
それは《第1次元 社会的理性領域》の単層性として現れます。
芸術というのは、このエジプト美術が基本であると思います。

エジプト美術を彦坂尚嘉の言語判定法で分析すると、《装飾》《工芸》《イラスト》性はありません。
もちろんエジプト美術にも、装飾性や工芸性、そしてイラスト性があるのですが、
表現の基盤が《象徴界》に移ることで、これらにレイヤーがかかっているのです。

さらに《象徴界》を否定して、《現実界》が出現します。
時代的な確定は、『美術の三万年』という本でやってみましたが、一つは鎌倉時代の運慶の彫刻が早い例で、ここには《想像界》《象徴界》《現実界》の3界が出現しています。

ヨーロッパですと、イタリアルネッサンスの絵画です。同じ時代でもヒエロニムス・ボス(ボッシュ)の絵は、《想像界》《象徴界》だけで、《現実界》はありません。

すでに述べたようにAさんの作品は、《現実界》の美術なのです。
その意味では、現代美術であると言えると思います。

今日の芸術の問題としては、《現実界》をさらに否定すると出現する《サントーム》の問題なのです。
ジェフ・クーンズの作品には《サントーム》があります。

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【Aさんの芸術分析の続き】

作品空間の意識の大きさが《孤児》である。
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作品の大きさを言語判定法でみると、孤児でした。
この孤児性が、一番大きな特徴ではないでしょうか。
死や事故の主題を選ばれている理由も、この孤児性にあると思えます。

これもPhotshopの画像操作で、変化させてみます。
PhotshopのCS2以降についているフィルター/変形/レンズ補正を使って、
「水平方向の遠近法」で操作してみます。
先ずオリジナルの《孤児》です。
+11で、《群れ》
+21《村》
+31《近代国家》
+41《グローバル》
+51《地球のマグマ》
+61《宇宙》
+71《宇宙外》

あくまでも画像操作だけなので、その限界は大きくあります。
人格構造を、空間的に拡大していくことは、人格上の成長と大きく関わっていくことなので、なかなか難しい事です。

ただ《孤児》というのは、一つの才能で、なかなかあるものではありません。
有名な作家では森山大道さんの写真が《孤児》です。
ですからAさんは、《孤児》のままで良いのだと思います。
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【Aさんの芸術分析の続き】

鑑賞構造が全くない。《愛玩》《対話》《信仰》《瞑想》《驚愕》のどれもない。
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作品がデザインであるので、鑑賞構造が生まれないのです。


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【Aさんの芸術分析の続き】

情報量が200である。
クリエイティヴである。
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情報量が200あるのはすばらしいことです。
高く評価できます。
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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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