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今日はアートスタディーズです。 - 2012.03.05 Mon

アートスタディーズも9年間続けていて、
いよいよ最終段階になって来ています。

本日は1965年からの10年間です。
1970年に万博があり、そしてニクソンショック、さらには石油ショックが起きるのですが、美術で言えば、日本に反芸術が台頭し、さらに非芸術が花開くという、モダニズムアートの最終段階に至る時代です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1965年~(1974年)の美術 反芸術の自立化の幻想

 65年のアメリカの北ベトナム爆撃(北爆)の開始を背景に、ベトナム戦争反対の反戦運動を主軸に反体制運動が広がり、物質文明と言われた近代の産業社会の文明的な秩序が壊れていくプロセスとなる。。
 
 この中でアートテロリズムが花開いたが、その代表は赤瀬川原平であった。1月27日、赤瀬川原平の千円札模型などが検察証拠品として押収されて、千円札裁判がこの年から67年にかけて行われる。
 
 加藤好弘と岩田信市のゼロ次元もアートテロリズムを先鋭に示して、「なにを出しても、なにをしても可」を合い言葉に活発なパフォーマンスを展開する。その一つは東京の路面電車・都電を借り切って全裸の男女を乗せて走らせる「電車内寝体儀式」であった。

 こうしたものは《原-芸術》《芸術》性はないのだが、《反-芸術》という概念に依拠した表現であった。
 
 高松次郎の「影」のアートパネルとも言うべき作品が、やはり65年に登場する。アートパネルといったのは、高松の作品には《原-絵画》《絵画》性はなくて、「不在性」のイラストレーションとも言うべきものであったからである。

 そしてゼロ次元同様に《原-芸術》《芸術》性は無いのだが、《反-芸術》があることでこの時代特有の文明的な崩壊状況を表象した。
 
 産業化社会の物質文明の崩壊は、シニフィアンとシニフィエの分離というシーニュの原理的な解体まで及んで、美術作品は一方で物質的な存在に還元される一方で、非物質的なバーチャルな非在性に還元された。
 
 物質の存在そのものへの還元は、戦前の斎藤義重にみられたものだが、多摩美術大学での斎藤の教え子であった関根伸夫らによって過激化されて、もの派というグループと作品様式を成立させた。

 これらは《非-芸術》であった。《非-芸術》の台頭が、反芸術運動の息の根を止める。
 
 もう一方の芸術の非物質化は、64年「オブジェを消せ」という啓示を受けて概念芸術家としての活動を始めた松沢宥に代表される。

 これもまた《非-芸術》であって、《原-芸術》《芸術》性は無かった。

 アメリカにおける概念芸術家であるコスースが、《原芸術》《芸術》《反芸術》《非芸術》《無芸術》の全領域性を持っていたのに比して、日本のそれは痩せ細っていた。
                             (彦坂尚嘉)
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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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