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具象絵画の可能性? - 2012.05.11 Fri

具象絵画の可能性?

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Yoshi さんから、次の様なコメントをいただいた。

こんにちは
いつも楽しく読ませていただいています。
突然ですが、質問があります。

彦坂さんは現代において、写実絵画の可能性というものをどうお考えですか?
磯江毅、野田広志、アントニオ・ガルシア・ロペス、等いろいろな画家がいますが、歴史的に彼らの作品はこれからの美術を考えるにあたって大きな意味があるのか僕はとても難しいものがあるようにおもっています。
彦坂さんが用いられるような絵画の言語判定法でひとつひとつをみていくと偏にこの画家はどうだと言うことは難しいと思いますが、最近、現代においての写実主義の行方を少し考えるときがあり、こうして質問しました。
日本で流行る現代写実絵画のほとんどが薄く、平べったいものに見えます。

僕の結論的な考えは、たとえ言語判定法的に超一流であったとしても、歴史的、精神的に崇高でなければ(何らかの新しさを求めなければ)、ただ単に写実主義であっては芸術的な価値は低い、というものです。

よろしくお願いします。
みなさんどうぞお身体に気をつけて、ご自愛ください。応援しています。



        【続きは下記Read Moreをクリックしてください。】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ご質問の現代具象絵画というのは、写真のように描く描写絵画ですね。
 具象画と言えば、奈良美智も村上隆も具象画を描いています。
 ジェフ・クーンズの絵画も具象画ですし、描写絵画と言えば、言えないこともないものです。
 
 ですから、磯江毅、野田広志、アントニオ・ガルシア・ロペスという3人の実名を上げておっしゃっている絵画というのは、実は共通しているのは、様態が《固体》であるということ。つまり前近代的な絵画であること。そしてまた《想像界》だけしか無い絵画であることです。

 それに対して、奈良美智の絵は、《想像界》だけしか無いのは共通していますが、様態が《プラズマ》なのが違います。

 村上隆の絵画も《想像界》だけなのですが、様態が《液体》、つまり近代絵画なのです。

 それに対して、ジェフ・クーンズの絵画は、《想像界》《象徴界》《現実界》《サントーム》の4界があって、様態も絶対零度、固体、液体、プラズマの4様態すべてがあるものです。

 つまりジェフ・クーンズの絵画が、今日のまともな作品なのですが、しかし、これを日本人の多くは評価できない状態になっているのではないかと、私は思っています。
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● COMMENT ●

お答えありがとうございました。

質問をしてすぐに自分でもある程度考えていましたが、彦坂さんのお答えとすごく似ていたところもありました。
<固体>というのは僕の解釈では、絵画が物として特権的に扱われていた時の考え方で、物質主義的な様態ということですが、どうでしょうか?

ジェフ クーンズの作品は何度か観たことがありますが、技術は本当に素晴らしいものですね。
情報化社会を生きる者の象徴として彼の作品は意味があるのですね。
まさに我々が機械の中の幽霊を体現する現在は皮肉というものが如実に大きな説得力をもちますね。
今回の糸崎さんの作品もそういった意味で素晴らしいものだと思います。
構図もさることながら、色の対比の心地よいアンバランスさを徹底して追求されているのはすごいです。

これからも頑張ってください。

現代写実主義において、様態が<固体>であることよりも<透視画面>が実現されていない方が問題かと思いました。彼らの中に<透視画面>を実現しているアーティストはいますか?また、<6流>、<8流>や<21流>の<透視画面>というのはあり得るのでしょうか?

宜しければ、ご教授の程お願い致します。

Re: タイトルなし

KNUTH Yoshi 様

> 現代写実主義において、様態が<固体>であることよりも<透視画面>が実現されていない方が問題かと思いました。彼らの中に<透視画面>を実現しているアーティストはいますか?また、<6流>、<8流>や<21流>の<透視画面>というのはあり得るのでしょうか?

ずいぶん、良いご指摘であると思います。

磯江毅も、野田広志、アントニオ・ガルシア・ロペスも、すべて《ペンキ絵》であって、透視画面性は成立していません。

原理的には、『<6流>、<8流>や<21流>の<透視画面>』というものは、有るはずです。
原理的にというのは、透視画面というものは、それだけで自立した構造であって、それ以上では無いからです。
現実に実例で探すとなると、一仕事になります。

実際には探すとむずかしいですね。
たとえば村越としやの写真ですが、《第6次元 自然領域》であると、透視画面性がありません。

《第2次元》の佐藤忠良の彫刻を見ても、《透視立体》性はありません。

これだけを見てすべてを判断するのは問題が有りますが、もしかすると《第1次元 社会的理性領域》あるいは超一流の2つだけが《透視》性を生み出しているのかもしれません。

ビートルズを聴いても、3次元なのですが、ここには透視音楽性がありませんでした。

ボストンを聞いてみましたが、これは《第1次元》の音楽ですが、《想像界》だけしかありません。しかし《透視音楽》性はあります。

もう一度美術にもどって青木繁 海の幸を見てみましたが、《第6次元 自然領域》なのですが、透視画面性がありません。

というわけで、ご指摘のように、透視画面は、《第1次元》特有の現象であるようです。

超一流だけである場合にも、無いのかもしれない。
湯浅穣二の音楽は、超一流だけですが、これを聞くと言語判定法では透視音楽性がありませんでした。

つまりどうも《第1次元 社会的理性領域》だけが透視画面性があるのです。



彦坂様

ご回答下さり、大変感謝致します。

美術作品の格と透視画面性が独立の概念であるのに強い関係性を持っているというのは、フェルマーの最終定理のような美しさがあって面白いと思います。また、現代写実主義の作家たちが少なくとも私の眼から見てインサイダーのアカデミズム集団であるのにも関わらず、1流性を持っていないというのは悲しいことだと思います。

Re: タイトルなし

KNUTH Yoshi 様

> 美術作品の格と透視画面性が独立の概念であるのに強い関係性を持っているというのは、フェルマーの最終定理のような美しさがあって面白いと思います。

《第1次元 社会的理性領域》というものの重要性について、改めて認識させられました。こちらこそ、コメントで質問をいただき感謝しています。「フェルマーの最終定理」については知らなくて、wikiでザッと読みましたが、凄いものですね。


> また、現代写実主義の作家たちが少なくとも私の眼から見てインサイダーのアカデミズム集団であるのにも関わらず、1流性を持っていないというのは悲しいことだと思います。

誤解があります。
アカデミーというのは、実は《第1次元 社会的理性領域》を持ち得なくて、キッチュになっている構造なのです。それを指摘したのはグリンバーグですが、精神構造としてそういうものなのです。アカデミズム集団というのは、ヘーゲル的な意味での人間ではないのです。

>写実絵画の可能性というものをどうお考えですか?

聞かれてもいないのに私は勝手に意見を書きますが、デッサンの練習でなければ写真でいいのではと思います。クーンズの例がでましたがフォトショップでいいと思います。でもクーンズの作品はすごく良いです。なにが言いたいかというと一概に言えないということです。

手法ではなくその人のセンスです。


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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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