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上海の美術をめぐって - 2012.07.11 Wed

 いくつもの本質的な問題が、展開していて、焦点を結んできているので、整理しながら、ひとつずつ書いていきたいと思います。

 昨日栃原比比奈さんが上海から帰ってきました。7月6日に行って10日に帰ってきました。上海を見に行きたいと言う問題は、実はかなり前からあって、昨年の3.11後にも、上海に行くことが考えられたのですが、反対者がいてできませんでした。

 結論から言うと、私たちの気体分子は、上海展開に本気で取り組もうとしています。理由は2つあって、一つは美術市場の問題です。もう一つは、日本美術を理解するためです。

【続きは下記Read Moreをクリックしてください。】  上海の美術は、《第21次元》が主流です。その辺は日本と似ていて、日本の文化というのは異常に《第6次元 自然領域》が強いのです。

 つまり国や民族によって、特有の傾向があるというのは多くの人の指摘することです。たとえば右翼系ですが福田和也、もう一人あげれば建築史家の東大教授の松村伸です。

 松村伸には、『上海―都市と建築 1842‐1949年 (Parco picture backs)』という著書もあります。

 その面だけを見れば、こうした地域性は無視し得ないものとしてあることは、私も認めます。しかしだからこそ彦坂尚嘉の場合には、人類史的な視点から見ていく立場を取ることで、日本的なるものから距離をとり、さらにはアジアアフリカ的なものも相対化する立場を取ってきたのです。

 ですから彦坂尚嘉から見ると、日本や上海の美術にある状況というのものが、現実であって、それが強い事は認めますが、同時に人類史の視点から見ると、必ずしも絶対的なものではないということを言いたいのです。

 私自身は中国美術の専門家ではありませんが、中学生の時に講談社版世界美術全集をかうところから、中国美術を系統的に見てきています。この講談社版の世界美術全集は1960年の発刊段階ではもっとも新しい画期的な中国美術の網羅的な画集でした。

 中学生の時に、靉光や富岡鉄斎をとおして中国美術に興味をもって、特に宋元の院体画に惹きつけられてきていました。そこには超一流の絵画があったのです。陶磁器にしても、青銅器にしても、中国のそれらは超一流の質があって、圧倒的な輝きを持っていました。

 ところが中国美術というのはある時期からすべてと言って良いほどに《第21次元》になってしまいます。乱暴に言えば、清朝以降は、例外が無いわけでは有りませんが《第21次元》です。分かりやすく言えば中華街に行くとあふれている赤いキッチュなケバいお土産品的な世界なのです。

 今回の取材で分かったことが、とりたてて新しい知識であると言うわけではありません。タマダプロジェクトの玉田俊雄さんからもアジアの美術が抽象美術が理解できていないという話は聞いていましたが、今回の取材でも抽象美術はまったく駄目であると言うことが確認できました。

 日本でも、実はNHKの日曜美術館で、抽象美術になると異様な反応をとっているのを昔に見ていて、それからNHKの日曜美術館嫌いになっていたのですが、抽象美術というものに対する拒絶ということが、アジア、これにはインドも入り、さらにはアフリカにまで広がる地帯の人々の中に、強い要素としてあるらしいという確認が、今回出来たというか、いままでの経験や知識を集めて焦点を結んだように思います。

 抽象美術というものが何であるのか? 
 こういう問いに対して、彦坂尚嘉的に答えれば、たとえば1920年代のクプカの絵画であれば、液体美術で、現実界の美術です。
 モンドリアンも液体美術で、現実界の美術。
 ポロックになると気体美術になっていますが、やはり現実界の美術です。

 つまり重要なのは、現実界の美術になっていて、《想像界》の美術であることを排除しているのです。

 ただ、問題がより鮮明になったのは、単に抽象美術を嫌っているだけでは無くて、アメリカ美術的なものを嫌悪していて、その代わりにクレージーなものを希求しているという性向です。

 私がアフリカ現代美術や、インド現代美術、そして中国現代美術を見てきた経験で言えば、強烈に《想像界》に基盤をおいた表現であるということと、《象徴界》を嫌悪していることです。そして固体性が強い。

 その事だけをとりだして言えば、人類の初源の文化である固体性と《想像界》に固着している。つまり古いと言うことですが、大本の基盤にこだわっているのです。それに対して彼らが嫌悪するアメリカ的なものは、その多くが、こうした古い文化基盤を括弧に入れている。あるいは削除している。
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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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