topimage

2017-04

スポンサーサイト - --.--.-- --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本ラカン協会ワークショップ - 2012.07.29 Sun

日本ラカン協会ワークショップポスター

    【続きは下記Read Moreをクリックしてください。】 学会である日本ラカン協会のワークショップに出演します。
本日の講演の原稿を、掲載しています。





《正常性バイアス》と人格構造
    3・11のカタストロフィーと心的領域のデジタル化

彦坂尚嘉 

1.《正常性バイアス》

昨年の3.11東日本大震災においても、避難の不十分性で多くの人が亡くなりました。津波警報、洪水警報、避難勧告が発令されても多くの人々が避難しないのはなぜか?
 こうした緊急時における人間の心理は、防災・危機管理アドバイザー山村武彦氏によれば、死や危険、そして破綻の不安を見ないようにする心的メカニズムが作動すると言われます。それは《正常性バイアス》と呼ばれます。突発災害や不測の事件・事故に巻き込まれた人たちに共通する興味深い心理であると言われます。災害や事件などの非日常の状況が発生したときの無思考状態に陥ったときや、あれもこれもやらなければならないと思ったときに優先すべき行動が混乱しわからなくなってしまうときなどに、顕著に見られる現象で、臨機応変に行動ができないのだとされます。

2.《第6次元 自然領域》

 日常において人は、日常生活が平穏に継続する時空に棲んでいます。いわば日常継続思考の法則という慣性が働いています。この慣性に従うという原則が、日常を生きる人々の本質なのです。
 この様な日常性はフッサールの用語で言えば第一次生活世界と言われるもので、直接性をもった自明性でできています。彦坂尚嘉の言語判定法で測定すると、この領域は《第6次元 自然領域》として判定されます。
 ですから、《第6次元》だけの単層に生きる人々は、突発的な出来事が起きたとしてもすぐには対応できないのです。非常事態をこんなことは起こるはずのない信じられない出来事ととらえ、リアル(現実)ではなくヴァーチャル(仮想)ではないかという心理が働き、異常事態というスイッチが入らない状態、つまり「正常性バイアス」が働いてしまうのです。
 
 
 バイアス(bias)というのは、心理学的には「偏見」「先入観」「思い込み」などと定義されています。私見を申し上げれば、この《正常性バイアス》は非常時だけに生まれる呪縛では無くて、日常生活においても、いつも《正常性バイアス》という心理メカニズムが作動しています。
 《第6次元 自然領域》で、しかも《想像界》だけに生きていると彦坂尚嘉の言語判定法でとらえられる多くの人々は、このバイアス(偏見)の機能を使って、安心して自分の生活活動を可能にしていると考えられます。
 言語判定法についてここで解説し、その方法の正統性を説得するだけの時間が無いのですが、言語判定法を使うと、《想像界》というリテラシーだけに限って自我を形成している人物を特定することができます。代表例を上げると菅直人元首相です。女性であげれば吉永小百合です。
 もちろん彼らも言語を話し、社会に参加しているのですから、ラカン理論で言えば《象徴界》性を持っているはずなのですが、彦坂尚嘉の言語判定法では、《象徴界》の存在が欠如していると判定されるのです。この食い違いの大きな原因は、彦坂尚嘉の場合には、言語判定法で測定しているという事があります。 
 つまり理論上の把握ではなくて、測定による把握なのです。この場合、ラカンが言うところの人間精神の《想像界》《象徴界》《現実界》の三界によって構成される人格とは違う人間が出現してきてしまうのです。
 しかし『美術の3万年』という本で、人類の残した美術品を調べていくと、自然採取の原始社会では《想像界》だけの美術品しかありません。つまり原始人、あるいは子供というのは、その多くが《想像界》だけであるのです。(例外的に、子供の段階で《現実界》だけとか、《サントーム》だけの人格を持つ子供というのも発見しています)。
 ですから、実は言語世界に入りながらも、《象徴界》性を欠いている、あるいは《象徴界》性を理解できない人格というのは、子供のまま、あるいは原始的な人格のままの人々であって、ラカン理論的には矛盾しているように見えても、彦坂尚嘉が言語判定法で測定する限りは存在していると判断しているのです。
 
 防災・危機管理アドバイザー山村武彦氏の言葉を借りれば、『人は皆「自分だけは死なない」と思っている』のです。《第6次元 自然領域》だけの単層に生きる人々で《想像界》だけの人格の人の顔を見て、「自分だけは死なないと思っている」と言う言葉を投げかける言語判定法を実施すると、そうだという判断が出るのです。
 そのような人格は、子供のまま、あるいは生物としての自然性のままの人格で、そこでは《正常性バイアス》が常時作動していて、自己自身の死が排除されているというふうにとらえられます。正常バイアスを常時作動させている人物の性格は、特殊なものになります。つまり自分自身の死の決定性を理性では知っているにもかかわらず、全力でその不安を排除して《無思考状態》している心理機構の上に自我を形成しているのです。言い換えると、自分が必ず死ぬことを知っているにもかかわらず、自分の死ぬと言うことを全く無視して信じないし、何も反応しない《無思考状態》を、生きる核心にしているのです。ですから、常に死や不安を生むようなものを排除し続けます。この排除機能が常に作動しているために、その教養や知識にも歪みを生じているのです。


 同じように《想像界》だけですが、《第8次元 信仰領域》だけの人物の場合には、彼らに「自分だけは死なないと思っている」と言う言葉を投げかける言語判定法を実施すると、そうでは無いという判断が出るのです。代表例を上げるとジョージ・W・ブッシュ元大統領です。つまり《第6次元 自然領域》と《第8次元 信仰領域》は、少なくとも自分の死に対する態度においては大きく違うものがあるのです。《第8次元 信仰領域》を生きる人々の代表的な存在は、アメリカの共和党を支えるキリスト教徒の集団ですが、彼らは宗教を通じて死と対面しているのです。
 それに対して《第6次元 自然領域》の多くの人々は、死との対面を回避する《正常性バイアス》を作動させる《無思考状態》という異様な人間存在性を示しているのです。

3.《超次元》〜《第163万8400次元》の不安を生きる人々

 人間は非常に多様なものです。《正常性バイアス》を作動できないで、自分の死や破綻を見つめているタイプの人がいます。そうした人は日常生活においても、なすべき事を常に新たに考えなければならないという不安定性の中で生きています。つまり日常継続思考の法則という慣性が働いていないのです。
 こうした不安定な人々は、アルコールや麻薬中毒になる人もいますし、自殺に至る人も居ます。実例をあげれば、ポロックや、横山やすしなどがいます。
 これら不安定な人々を言語判定法で測定すると、いろいろなタイプがいるのですが、代表的なのは《超次元》〜《第163万8400次元》で生きている人々です。これらの人格の多くには、《想像界》《象徴界》《現実界》《サントーム》《α》《β》等々があります。こうした見方も、ラカン理論の用語を流用しながらも、言語判定法による測定は、ラカン理論の枠組みとは大きな違いを生んでいるので、ここでは触れるだけで詳しくは述べないでおきます。
 つまり不安や恐怖というものは、普通には多くの人の心理の中では正常性バイアスで抑圧されていて、そういうことは考えないことにして、多くの人々は平安や安寧に浸っているのです。が、同時にこのような正常性バイアスを作動できないために、平安や安寧を持ち得ないで、不安や恐怖を日常的に感じながら生きている人々もいるということです。
 すでに述べたように人間は実に多様な存在なのですが、分かりやすく整理すれば、つまり2種類の人格構造があるのです。《正常性バイアス》を作動して生きている《第6次元 自然領域》の人々と、《正常性バイアス》を作動できないで不安の中で苦しんで生きている《超次元》〜《第163万8400次元》の人々です。
 この2つの人格構造は、お互いを認め合わない傾向を生じます。とくに《正常性バイアス》を作動している《第6次元 自然領域》の人々は、死を意識して生きている《超次元》〜《第163万8400次元》の人々を嗅ぎ分けて、ほぼ自動的に差別し排除していることが、現実の中で観察されます。代表的な実例としては、菅直人による小沢一郎の徹底的な排除です。小沢一郎の人格は、《超次元》〜《第163万8400次元》ある不安定なものです。

4.3・11東日本大震災が生み出した不安

 昨年の3・11東日本大震災は、正常バイアスの機能では生きえないという、不安を表に出現させたのです。ですから3.11以降、多くの人は不安を抱いて生きているのだろうと思われます。
 3.11の東日本大震災は、人間の心理に眠る死への不安や、世界の崩壊への恐怖という暗い部分の出現として現れたと言えます。つまり地震や津波、そして原発事故は、人間の抑圧した不安の出現として考えられるものです。つまり天変地異と人間の心的世界は連動していたのです。
 3.11の大災害は《正常性バイアス》をはずして、現実の災害を直視させるものでした。同時に、人間が心的領域の抑圧された下層や深層を直視するチャンスでもありました。
 事実私は、京都に疎開した時に6400次元までを見られるようになります。急に6400という数字を出されてもこまりますが、この数字の一つの意味は、デジタルカメラの感度であるISOの数字と対応しているものです。たとえばキャノン5D MarkⅢ というカメラは、ISO6400あたりでも良好な画質を維持しているとのことです。
こうしたデジタルカメラの出現は、暗い場所でも写真撮影を可能にしましたが、このカメラ感度の向上に合わせるかのように、彦坂尚嘉の言語判定法を使った芸術分析では、6400次元の領域のものが、現在の社会に多く出現していることが見えるようになったのです。
 たとえば日本国内外180余の企業で構成される大手流通グループのイオンという大きなショッピングモールがありますが、その巨大な建築は3201次元から6400次元の建築です。そこにある大きな食堂のようなスペースもまた3201次元から6400次元です。つまり伝統的な建築、例えば京都の東本願寺の建築が《第1次元 社会的理性領域》〜《第6次元 自然領域》で作られているのに比べると、今日のこうした建造物の非伝統的な変貌は驚くべきものなのですが、その展開は下層に向かって行われているのです。

さらに半年後ですが、東日本大震災視察ツアーで4泊5日の旅をしている中で、私はさらにその先の163万8400次元までを見られるようになりました。つまりこのワークショップは、このデジタルカメラの感度であるISOと連動しているらしい暗い空間の話しをさせていただこうというわけです。

 人間の心的領域は、フロイトの言った《死の欲動》、あるいはその逆であると言うべきかもしれない《死の抑圧》を基底として構成されています。そのことは心の闇であって、闇を見る能力が無いと見えない世界なのです。その闇を見ることを今日のデジタルカメラの進化は、可能化してきていると彦坂尚嘉は考えるのです。

 それはジャック・ラカンの言う鏡像理論と密接な関連を持っていて、模型的に言えば、人間の心理世界は、2つの合わせ鏡の世界として構成されています。 
 原理的には2枚の鏡が向かい合わせにあると、鏡が鏡を写して、無限の重層性を作り出しますが、光の量は、反射を繰り返す事で、急速に暗くなっていきます。
 ISOの数字を下敷きに、人間の心的領域の多層性を述べていくと、次第にバーチャル空間に移行していきますが、次のようになります。

《第1次元 社会的理性領域》から《第6次元 自然領域》。これが普通の伝統的な人間の文明世界です。

《超次元》〜《第50次元》、これはレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画世界であると同時に、近代のハイアートの世界です。小津安二郎の描く世界もここに入ります。

《第51次元》から《第100次元》、これは近代におけるキッチュの領域です。
社会主義リアリズムやプロレタリアアートの領域でもあります。

ISO 101〜200次元
2次元のインベーダーゲーム、スーパーマリオの世界。初期のコンピューター・グラフィックスの世界です。映画で言うと『2001年宇宙の旅』、そして『猿の惑星』です。このSFの名作は両方とも1968年公開です。

ISO 201〜400次元
スーパーマリオの世界を微妙に3D化したスーパーマリオブラザーズ 2.5D

ISO 401〜800次元
分かりやすいのは、ガリガリ君という赤城乳業の氷菓の味です。バーチャルな偽物というか、代用品の世界ですが、この領域の若い男性の人格が多く見つかっています。ゲームで言うと3D化したスーパーマリオブラザーズ3

ISO 801〜1600次元
最初に作られたスターオーズである『スター・ウォーズ エピソード/新たなる希望』

ISO 1601〜3200次元
スピルバーグ監督の映画「ジュラシックパーク」の世界。さらにはベイ監督の『トランスフォーマー』。さらに『トランスフォーマー2/リベンジ』

ISO 3201〜6400次元
イオンの建築や、その大空間ですが、この領域だけの人格存在を多く発見しています。美術作品やデザインワークも発見しています。映画ですとベイ監督の映画『トランスフォーマー3/ダーク・オブ・ザ・ムーン』

ここまでが現世の世界です。自分の心的世界にサイコダイビングして見ていくと、6400次元までは見えますが、これ以上は見えません。しかしその先があることが、被災地ツアーをしている中で実感されたのです。

ISO 6401〜12800次元
ここを過ぎると黄泉の国というか、死んだ人の記憶がのこっている領域になります。孤独感とか、徒労感というものも6401次元にあります。
新東宝の傑作・中川信夫監督『東海道四谷怪談』
『血を吸うカメラ』(原題:Peeping Tom)
吸血鬼ドラキュラ(DRACULA、1958年)クリストファー・リー主演

ISO 12801〜25600次元
『丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる』の世界

ISO 25601〜151200次元
ドラキュラ(Dracula、1979年)フランク・ランジェラ

ISO 51201〜102400次元
ドラキュラ(Bram Stoker's Dracula、1992年)ゲイリー・オールドマン

ISO 102401〜204800次元
レスリー・ニールセンのドラキュラ(Dracula: Dead and Loving It、1995年)

ISO 204801〜409600次元
ジャパニーズホラーの傑作中田秀夫監督『リング』

ISO 409601〜819200次元
モダンホラーの傑作映画トビー・フーパー監督「悪魔のいけにえ/The Texas Chain Saw Massacre」

ISO 819201〜1638400次元
隈本 確著『大霊界1』

 ネットで検索すると、この163万4800という数字をもつISOカメラが、ニコンのサイトに出てくるという話が書かれています。あくまでも話だけで実現しているわけでは無いのですが、想定される時代になっているのです。これが実現されると、普通に家庭で夜に、ストロボを使わずにシャッター速度が100分の1で撮影することが出来るようになるので、劇的に家の中でのスナップ写真が変わるというのです。つまり大霊界という問題と言うよりは、お茶の間の日常レベルの変化が、こうしたデジタルカメラのISOの巨大な数字が達成すると、変化として表れるのです。

 つまりこの模型で言えば、人間の心的空間には、あかるい現実の社会的リアルワールドから、暗い黄泉の国までが、心的領域としてあるのですが、それがデジタル時代のバーチャルリアリティと連動しているし、さらにはデジタルカメラの感度の上昇と連動しているのです。
 と言うことは、人間の心理的な領域というのが、デジタル時代に合わせて、デジタルに階層化されて研究され得る時代になって来ていると、彦坂尚嘉は考えます。ラカンの鏡像理論は新しい発展に時代になっているのではないでしょうか。

5.むすび
3.11東日本大震災と福島原発事故は、日本の心的領域にとって、《正常性バイアス》の崩壊として出現してきているのです。それは不安の浸透なのですが、その事の意味は、コンピューター時代のデジタル化とバーチャルリアリティの拡張とも重なっているのです。
つまり《第6次元 自然領域》という単層に生きる人々の基底が崩れて、むしろ《超次元》〜《第163万8400次元》を生きる不安に満ちた人々のリアリティへと移行する時代になったことを意味しているのではないでしょうか。
FUKUSHIMA ARTを成立させるとすると、こうした《正常性バイアス》をはずして出現する人間の全心理領域の芸術の確率として追究される必要があるのです。


スポンサーサイト

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://kb6400.blog38.fc2.com/tb.php/620-6c0b1bd6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

第127回気体分子オークション・生須芳英個展 «  | BLOG TOP |  » 大霊界という心的領域(1〜9)

ブロマガ

月刊ブロマガ価格:¥ 6400

紹介文:

ブロマガ記事一覧

ブロマガを購入する

購入したコンテンツは、期限なしに閲覧いただけます。

プロフィール

New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (85)
6次元アートの限界 (0)
ポストモダンのアメリカ美術 (11)
気体分子ギャラリー (34)
アートスタディーズ163万8400次元 (97)
映画 (31)
日記 (54)
音楽 (84)
海外の《超次元》アーティスト (4)
訃報 (4)
《第6400次元》真性の芸術 (5)
喜劇 (3)
彦坂尚嘉 の作品 (15)
状況と変動 (134)
告知 (81)
作品の発表 (6)
美術系ラジオ (33)
顔 (6)
人間の研究 (35)
芸術分析 (22)
皇居美術館 (0)
自殺 (2)
アニメーション (2)
味覚 (0)
歴史 (3)
復刻:『美術評論』 (1)
独裁者 (1)
第51200次元 (1)
建築系美術ラジオ/建築系美術ラジオ (3)
建築 (6)
美術テレビジョン (4)
オークション (53)
ギャラリーショップ (0)
ウェブショップ (1)
絵画論 (3)
固体の美術 (1)
特上のラップ (3)
異端美術研究会 (1)
アート論 (3)
反復-2007 (0)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。