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美術に対する態度の類型 - 2012.10.10 Wed

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美術や音楽の享受者・鑑賞者というのを、平等な普遍性をもって今まで考えてきましたが、それはリアルでは無くて、7種類の人々がいるという批判があります。
 
 フランクフルト学派のテオドール・アドルノを、立教大学大学院の授業で読んでいるのです(JJ144/言語多文化学演習 6 <比較文芸思想論・サブカルチャー>)。
 
 アドルノは凄くて深い社会学者ですので、授業はむずかしくなります。
 
 彼の論理を下敷きにして、7種類の人々を、分かり安く、やや低俗化して簡単にして整理しますと、次のようになります。


        【続きは下記Read Moreをクリックしてください。】

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《美術に対する態度の類型》
■■■■■■■■■■■■■■■■

1. 美術に対して無関心な人々
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2. 娯楽として美術を享受する人々
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. ルサンチマン型美術享受者

 日本の中には強くある傾向で、ルサンチマン型とは、乗り越えることのできない欧米の芸術の理想的モデルに対して、誰もが抱く嫉妬心である。

 西欧の芸術の存在に対して、分からない者が憤りや怨恨、憎悪、非難の感情、不満の蓄積を特徴とする態度をもって芸術を享受するタイプ。
 
 ルサンチマンを持つ日本人は、非常に受け身で、無力で、フラストレーションを溜めた状態にある。日本人の多くが近代/現代の欧米高級芸術に対するフラストレーションを溜めた状態にある。

 つまり、実際の評価の高い芸術作品に対して、批判したり反撃したりするには国際社会的な制約があり、自身の無力を痛感している反動的な気分を持つ人々が日本である。
 
 芸術鑑賞に対しての弱者は、ルサンチマンから逃れられない。芸術が理解できないというフラストレーションをむしろ肯定し、何もできないことを正当化するようになる。評価の高い名作の価値観を否定したり、反転した解釈をしたり行うようになる。こういった自分の陥っている芸術に対する理解不能の状態を正当化しようとする願望こそ、芸術的精神的な日本の現代アートの特徴である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4.情緒的アート享受者

 
 普段はどこかに押し込められたり、文明の基準の束縛を受けたりしている自分の本能を解き放ってくれるのが芸術なのである。

 美術は、過酷に合理的自己保存の営みを強制されている人間に、とにかく何かを感じさせてくれる反理性精神の源泉ともなる。

 このタイプの場合、芸術の機能といえばもっぱら《解放の機能》にあるわけで、芸術作品そのものの緊密な構造には無関心であるということになる。

 このタイプは、はっきりと情緒的な美術を、ことのほか強く求めるのである。彼らは自分の生活とは無縁な領域に、普段には諦めざるを得ない何かの代償を探しているのである。美術体験が具象的な想像や連想や、漠然とした白日夢、半睡に近いものまである。

 イメージについた視覚刺激を舌なめずりして味わうような、思考力の狭い感覚的なアート好きというのも、こうした情緒的なアートの享受者である。

 彼らは美術を、気ままにあふれる不安な情動をつぎ込む器として利用する。

 この情緒的タイプは、自分を芸術の構造的な享受に近づけようとする試みには激しく反発する。

 情緒的なアートの享受者は、美術を欲動の節約のための手段にすぎない。アートを心理的な単なる投射の一媒体の役割に換えてしまう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5.教養的な芸術鑑賞者
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6.良き芸術鑑賞者
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


7.芸術のエキスパートの鑑賞者
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 こうして、7種類もの人々がいるとすると、簡単には観客を想定も、把握もできないことになります。この7種類の人々の存在という多様性を、どう考えたら良いのでしょうか。


 自分が良いと思う美術や音楽を、共有してくれない多くの人々の存在を、アドルノハ対象化はしてくれますが、そこから先は、私が考えなければ成りません。

 多様な人々がいると言うことを、否定的に思うのではなくて、新しい可能性として考えて行きたいと思います。

 こうした多様性は、何よりも自分自身の中にあるのですから、積極的に能動的に、この多様なアート鑑賞の現実と向き合いたいと思います。

 ルサンチマン的な芸術鑑賞者すらを、肯定して、それを可能性として考えたいと思います。

 日本は日本であり、アジアはアジアなのですから、それを否定的に考える必要は無いのです。
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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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