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会田誠/天才でごめんなさい展 - 2012.12.13 Thu

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 会田誠さんの、美術というのは世界を表面的に浅く見る浅薄な視線で制作して良いと言う考え方は、少なくとも伝統的な芸術の成立の根拠とは違います。わかりやすい例で言えば、レオナルド・ダ・ヴィンチも狩野元信も、そして雪舟も、決してのような浅い視点を根拠として美術作品を描いてこなかったのです。

 それもモダンアートになっても、セザンヌも、ピカソもモンドリアンも、ポロックも、靉光や井上長三郎も、麻生三郎も、浅い上っ面の視線を根拠としては、制作してきませんでした。

 それが変わったのは、いわゆる《根拠無き熱狂》が世界を覆うようになってからです。今日の私たちの世界は、《根拠無き熱狂》を基盤にした、浅い認識でできているシャボン玉の表面に写るかのような《象徴界》だけの幻の世界になったのです。その意味で、会田誠さんは傑出していたのです。実際に、教養の無い、無知無能な観客が増えたのです。

 しかし実際の作品を見ると、確かに凄い数のお客さんを集めている大展覧会ですが、根本的な疑問を感じます。もしも、会田誠さんが言うように、美術というのは、それほどにくだらない浅い視点で作るべきものなのならば、私たちは、美術を放棄して、犬の糞と一緒に、ピンクフラミンゴに食わせてしまっても良いのでは無いでしょうか。

 どうも違うように思えてなりません。実際に社会も世界も、会田さんが主張するような軽薄で粗悪で、バカなものが多いにしても、それだけでは無いのです。もっとマシなものがあるので有って、世界は会田さんが主張する粗悪な安物だけで埋め尽くされているわけではありません。もっとマシな小さなレストランもあるのです。


【続きは下記Read Moreをクリックしてください。】

 私のアトリエの天井には沢山の蛍光灯があるのですが、これを付けたのは加藤電気さんで、彼は幸福の科学の会員でした。大川隆法の本を何冊も持ってきてくれて、私に読ませてくれたのですが、大川隆法と、会田誠は良く似ていて、ほとんど同じとすら言えるものでした。

 その類似性は、「わかる」ということ、正確には表面的に分かる、浅く分かるということです。高校生の時に、エホバの証人/ものみの塔に入っている同級生がいて、誘われて集会に1度だけ出ましたが、これも極めて浅いわかりやすさでした。
 
 みな、答えが出ているのです。こういう新興宗教に、会田さんの美術は似ている、いや、ほとんど同じ大衆文化であると思いました。会田さんは、最初の作品集で、明確に、美術は表面だけ理解できるので良いという主張をしているのですが、上の文章で糸崎公朗さんが指摘してくれるようにそれは《想像界》だけのシャボン玉の表面に写るような世界です。《象徴界》と書いている私の文章は誤植です。速打ちしているのでどうしても誤植が多くて申し訳ありません。

 《想像界》だけの世界というのは、同時に万華鏡の世界で、次から次にイメージが変わっていって、見ているときには面白いのですが、見終わると何も残っていない。そういう軽い消費の世界が、今日の私たちの世界を覆っていて、そういうものに惹きつけられて夢中になる人たちが沢山います。
 
 《想像界》しか人格の無い単層の人々です。そういう単純な人たちが、粗悪人格でいけないわけではなくて、マンガを見て、マンガに基盤を置く会田誠さんの美術を見るので良いのだと思うのです。それはIKEAの粗悪な安物の家具や100円ショップの商品に似ています。そういう大量生産の粗悪な商品と、それに似合った粗悪な人格になっている大衆状況の中で私たちが生きる時代になっているであって、それに見合う安物の芸術が必要になってきていて、それが会田誠さんを生み出してしまった。真偽は知りませんが、会田誠さんのご両親は大学教授でいらっしゃるそうで、ご両親に対する反発が、こうした浅薄な美術を良しとするイデオロギーを生み出したのだと思います。
 大学教授が生み出した鬼っ子が、会田誠であるのかもしれません。
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● COMMENT ●

まったく同感です。

彦さん

ご無沙汰しております。
大阪の橋本完です。

ご尤もな指摘で、大いに賛同いたします。

特に、会田誠の両親が教諭であり、
その家庭環境の反動から会田誠という作家が生み出されてしまったという推測に、
いたく同感いたします。

学校教育の弊害である、一つの答えを求め続ける教育が、
多種多様な解答を導き出す思考回路を去勢してしまった功罪は
計り知れないものがあるように最近、益々、感じています。

それが原発事故にみられる想定外だったというシクミが恐ろしい結果を招いてしまった。

同じような構図が、会田誠の表象する絵に顕われているようにも感じます。

会田誠の仕事はいつも興味をもって観ておりますが、
市民社会に媚びた今回の展覧会タイトルには恐ろしさを感じます。


ある種の時代背景については彦坂さんの言ってる事はとてもよくわかります。
共感します。コンビニ感覚、電子レンジ感覚な時代を生きてる とは感じます。
しかし、会田誠さんについては彼はそんな時代を意図してあり
批判されてる内容こそが彼が意図し狙ってる事なんだと思うんです。
彼から時代を読むというより、彼はそんな時代を作品にわざと反映してるように思います。

彼の作品では、自分は紐育空爆之図が・・・自分のピントに合った作品でした。
彼のファンというわけではないのですが、何かをいつも格付けしている彦坂さんを見てると
切ない気持ちになるのでした・・。すいません。

芸術かデザインか その論上をも超えるものが作り出されることこそが、一番の答えな気がします。
それが本当に求められてるものなのだと思います。
そしてそれを作り出すことが、誰もが何より難しい。
そう思うのです。人の心を動かすのは
たった一枚の絵であるべきだし、一つの作品であってほしいと思います・・。

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。
お気持ちは分かるし、会田さんの作品に満足できる人は、それで良いのではないかと思います。

私の書いて居るのは、100人中2人くらいの別の人になのです。





> ある種の時代背景については彦坂さんの言ってる事はとてもよくわかります。
> 共感します。コンビニ感覚、電子レンジ感覚な時代を生きてる とは感じます。
> しかし、会田誠さんについては彼はそんな時代を意図してあり
> 批判されてる内容こそが彼が意図し狙ってる事なんだと思うんです。
> 彼から時代を読むというより、彼はそんな時代を作品にわざと反映してるように思います。
>
> 彼の作品では、自分は紐育空爆之図が・・・自分のピントに合った作品でした。
> 彼のファンというわけではないのですが、何かをいつも格付けしている彦坂さんを見てると
> 切ない気持ちになるのでした・・。すいません。
>
> 芸術かデザインか その論上をも超えるものが作り出されることこそが、一番の答えな気がします。
> それが本当に求められてるものなのだと思います。
> そしてそれを作り出すことが、誰もが何より難しい。
> そう思うのです。人の心を動かすのは
> たった一枚の絵であるべきだし、一つの作品であってほしいと思います・・。

Re: まったく同感です。

コメントいただいたのには早くに気がついていたのですが、それはメールであって、このブログのコメント欄に見つけられなくて、遅くなってしまいました。
コメントありがとうございます。
会田誠さんの大半の作品は、不真面目アートと言うべきものであって、
今日の文化が崩壊してきていることを良く表してきているように、思います。
会田さんの作品で満足できる人は、それで良いと思いますが、
少数の意見の違う人の問題に、私自身は関わりたいと思います。

常に私が書いているのは、少数者に向かってであって、大多数ににではないのです。


> 彦さん
>
> ご無沙汰しております。
> 大阪の橋本完です。
>
> ご尤もな指摘で、大いに賛同いたします。
>
> 特に、会田誠の両親が教諭であり、
> その家庭環境の反動から会田誠という作家が生み出されてしまったという推測に、
> いたく同感いたします。
>
> 学校教育の弊害である、一つの答えを求め続ける教育が、
> 多種多様な解答を導き出す思考回路を去勢してしまった功罪は
> 計り知れないものがあるように最近、益々、感じています。
>
> それが原発事故にみられる想定外だったというシクミが恐ろしい結果を招いてしまった。
>
> 同じような構図が、会田誠の表象する絵に顕われているようにも感じます。
>
> 会田誠の仕事はいつも興味をもって観ておりますが、
> 市民社会に媚びた今回の展覧会タイトルには恐ろしさを感じます。

良い物は優れた人間にしかわかりません。


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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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