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アイ・ウエイウエイの面白さと限界 - 2013.03.14 Thu

アイ・ウエイウエイは面白いから、楽しめば良いというのが、先ず第一であろう。



アイ・ウェイウェイの作品は、軽くて楽しいですが、《ライト-アート》だからです。

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欧米の現代美術をお手本にして、それを《想像界》だけの領域でなぞった作品だからです。一番典型的なのは「FUCK」と自分の裸の胸に描いた作品ですが、これも欧米の目を前提に、欧米的なものをなぞった作品であって、私たちの共感に乗るを狙った《ライト-アート》の作品です。模範解答ではありますが、《真性の芸術》の破壊性が持つ神秘はありません。

同時にその裏には、《ライト-アート》が一般に持つ、社会的に正しいメッセージ性があります。批判していっているのでは無くて、下記に貼り付けたYouTube動画の持つ正しい社会的メッセージというのは、芸術が社会的なものであることを、疑いも無く認め、その上に載せてくる主張は、誰も反対できないものなのです。わたしたちもまた、この様な正しいメッセージ性をコピーして、ぬくぬくと言う必要はあります。しかし信じてはいけないのです。このような分かりやすさは、信じれば虚偽と言うべきものになってしまいます。



【続きは下記Read Moreをクリックしてください。】 img_1041605_20840390_0.jpeg

作品そのものは、だから分かりやすいものが多いのです。

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このインスタレーションは森美術館での個展で行われたものですが、大きいし、面白いですから、これを批判することは出来ません。

しかしドローイングを見ても、この作品を成立させている構造や骨格が描かれていません。これは詐術があるのではないか?


思い出すのは蔡國強のインスタレーションの大きさと派手さです。たとえば1995年に東京都現代美術館のオープン展の時に、吹き抜けの大空間に廃材を使った巨大な5重の塔をインスタレーションで建てました。もちろんこういうものは残りません。残らないからいけないとは言いませんが、しかし欧米のアースワークや過激な作品が、

多く残っているという歴史的な事実を見れば、たとえばすミッソンの砂漠の中の大きな渦巻きも残っていると言われます。これに比較して残らない中国系の現代美術の大きな作品は、日本のネオダダやもの派の作品が残っていないのと同様の弱点を抱えているのです。

日本人にはなかなか出来ない大きなインスタレーション作品というのは、国柄の違いが大きくあります。日本は島国で、日本の建築は大きさで比較すると驚くほどに大陸国家の文明建築とは大きさが違うのです。ですからアイウエイウエイにしても、蔡國強にしても、大きさでは日本人をはるかに傑出していますが、しかし《第6次元 自然領域》しかなくて、クオリティ的には、落ちます。日本の建築は超一流のものが数多くあって、これは小さいけれども優れているのです。こういう超一流の優れている美術が、中国の現代にはありません。

つまりアイウエイウエイの作品を、ちゃんと見て、真面目に考えると、この巨大な木の作品も、実は《ライト-アート》にすぎなくて、造形物としてもシリアスなものではありません。シリアスな現代美術をつくることが出来ないのでは無いかと疑わせるものがあります。

それは中国の近代化や、現代化が、本物であるのかどうかに疑いを持つことに繫がるところがあります。選挙もやらないで、近代国家と言えるでしょうか。中国社会の中にある、身分や出自による根深い差別の構造は、まるで江戸時代の士農工商の差別であるかのようで疑いが語られています。


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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

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シリアスアートでは無い。ちゃんとしていない。

作品そのものは、だから分かりやすいものが多くて、しかも《固体》というものです。

《固体美術》という意味は、前近代ということなのですが、つまり近代アートや現代アートの成果をお手本にして、それをなぞりながら前近代的な古い領域に押し戻しています。

こういうやり方の欧米での代表は、ロックで言うとブルース・スプリングスティーンです。ロックンロールという《気体音楽》、つまり水蒸気になっている音楽を、冷やして凍らせて氷りという固体に戻したのがブルース・スプリングスティーンのロックの迫力です。

アイ・ウェイウェイの作品は同様に、《気体美術》を固体美術に押し戻しているのです。

こういう例は日本には沢山有って、代表的なのは、団体展のアーティストが描く抽象画です。《想像界》だけで固体美術の抽象画というのは、答えの出ているものを古いところに押し戻しているのです。

このような焼き直し路線がいけないわけではありませんが、本質的な創造性を欠いているのです。

つまり本質的な創造性を産みだそうとすれば、《固体》という過去の様態に押し戻すのでは無理なのです。

様態そのものを変化させるしかありません。

それが今日で《プラズマ化》させることなのです。

逆に言えば、《プラズマ化》させれば、過去の美術を新しいものとして焼き直すことが出来ます。それを創造性と言えるのかと言えば、異論は多いとは思いますが、私は、それこそが創造性という破壊性の出現する重要な秘密だと思います。

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● COMMENT ●

一番上の木材の作品ですが、
木材が天井につながっていることから「なにか」の一部分を切り取ったような見え方です。周りの小さい木の椅子とテーブルのようなものは大きいものと同じ木材、同じ色を使っていることからこの作品は「フラクタル」を表していると考えます。(下の作品たちからもフラクタルを感じます)


だからなに?って思いましたね。

Re:フラクタルは《真性の芸術》ではありません。

99様

下記のご意見ですが、フラクタルは《真性の芸術》ではありません。

> 一番上の木材の作品ですが、
> 木材が天井につながっていることから「なにか」の一部分を切り取ったような見え方です。周りの小さい木の椅子とテーブルのようなものは大きいものと同じ木材、同じ色を使っていることからこの作品は「フラクタル」を表していると考えます。(下の作品たちからもフラクタルを感じます)
>
>
> だからなに?って思いましたね。


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New HIKOSAKA 彦坂尚嘉

Author:New HIKOSAKA 彦坂尚嘉
彦坂 尚嘉(ひこさか なおよし、1946年6月26日 - )は、 美術家。立教大学大学院特任教授。日本建築学会会員。日本ラカン協会会員。気体分子ギャラリーを主催。

【著書/出版】『反覆/新興芸術の位相』(74年、田畑書店)、『死に対抗する力』(91年、ギャラリーKURANUKI)、『リノメランコリア』(94年、岡部版画工房)、共著『リベーションの現場』(05年、彰国社)、共著『メディアと精神科医』(05年、批評社)。共著編『皇居美術館空想』(08年9月朝日新聞社)。『彦坂尚嘉のエクリチュール』(08年、三和書籍)、共著『3・11万葉集 復活の塔』(2012年、彩流社)

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